5枚目のオリジナルアルバム。 2017年12月15日発売 全9曲収録 1.果てまで 2.生まれかわれたら 3.おばあさんの暮らし 4.願いごと 5.空想書簡 6.ありふれた日々のメロディー 7.時間泥棒 8.片想い-Band Version- 9.もうひとつの時間 プロデューサー 佐藤亙（Beadroads）による、「時の果てまで」ライナーノーツ 2017年11月14日。流がソロでの活動を開始してから、通算5枚目になるフルアルバムのマスタリングが終了した。最後の曲、「もうひとつの時間」を聴きながら、レコーディングの日々のことを思い出していた。とても濃密で、流が音楽に向かう姿勢と同様に、とても真摯な時間の連続だった。 いつもアルバムの制作は、流が新曲を部屋で弾き語りした音源を貰うところから始まる。静かな声で丁寧に歌うその音を聞いて、僕はイメージを膨らませる。 5枚目。今までずっと一緒にやってきたメンバーたち。そして、エンジニアのみなさん。ひとつひとつの積み重ねを大事にしながら、そして時には新しい方向へ固まったイメージを壊しながら、（まるで氷の海に挑むように）船は進んでいった。 今回僕が目指したもの、それは、日々、旅の中でどんどん表現力を増していく流の歌の魅力を最大限に生かすこと。アレンジや楽器の重なりやハーモニーに奇をてらったものはないけれど、とにかく歌に焦点が合うように設計していった。 ボーカルのレコーディングにおいて、ほとんどの曲がファーストテイクか2回目のテイクがそのまま使われている。そして、ボーカルのピッチ補正はゼロ。 とにかく生き生きとした、歌の表情が聴こえますように。 まっすぐに歌った心が、誰かの心を震わせますように。 それが僕の願いでした。